富士電機に就職転職すべきか口コミ評判から徹底分析してみた

富士電機株式会社について、1.企業体質、2.職場環境、3.年収・給料、4.評価制度、5.福利厚生、6.ワークライフバランス、7.退職理由の計7項目から、ネット上の口コミや評判を徹底分析して、就職転職すべきか考察してみました。時間がない方は、8.総評をご覧下さい

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1.企業体質

「昔ながらの国内製造業」
「保守的でスピード感がない」
「縦割り組織」

企業としての歴史が長いこともあり、良くも悪くも昔ながらの典型的な国内製造業というイメージが強い。社風は「古い」の一言

戦前から続くメーカーということもあり、技術に重きを置く文化が根強い。思想は保守的な中小企業的雰囲気。決断には多くの時間がかかり、スピード感は感じられない。手堅く真面目でチャレンジが苦手

一般人の目につきにくい製品を中心に製造しており、産業プラントや発電プラントといったインフラを支える製品が多いため、縁の下の力持ちという面で社会貢献している。環境に優しい製品を数多く取り扱っており、地熱発電やバイナリー発電が世界トップシェア。近年は国内火力発電のシェアも伸ばしている

最近は海外売上比率を伸ばそうとしたり、得意の地熱発電など海外Projectを通して会社としてグローバル化を図っており、成長戦略は少しずつ実をつけてきている。一方、選択と集中が大好きだが、毎回それが極端すぎるので、失敗したときに後手後手に回ること多い

事業部、部署間の縦割意識が非常に強く、部門間の人材交流は少ないため、長年勤めていても自社の製品や人物をすべて知ることは難しい。他所の部署が何をしているのか知らなく、そもそも興味がない人が多い。上層部は複数の製品を組み合わせ、シナジーを出したいとの模索しているが、現状の縦割な状況を鑑みるとドラスティックに再編でも無い限り難しい

日本AEパワーシステムズを受け入れたタイミングで派遣を切り、社内の人間だけで回そうとしているため、人手不足と応援がとにかく多い

「情熱を持って仕事をする」という姿勢を新人研修の際に口酸っぱく叩き込まれるが、社員全員に浸透しているわけではない

最近は電機メーカーとしてのイメージである「男性社会」を払拭するため、女性を積極的に採用する傾向にあり、徐々に女性採用人数が増加傾向にあるが、まだ女性の立場低く見られがちである。名目上はダイバーシティを推進しており、女性や外国人雇用を行っているが、まだ少ない状況

2.職場環境

「風通しは良い」
「良い人や優しい人が多い」
「平均年齢が高い」
「責任を厳しく追及しない」

所属工場や地域、組織の長によって雰囲気は異なるものの、全体的に風通しは良く縦社会的構図はないので、若い人も積極的に意見して良い雰囲気がある

良い人や優しい人が多く、困った時に助けてくれる人ばかり。雇用保持を大切にしており、安心して働ける環境を保持している

若手が少なく50代以上が多いため、入社平均年齢が高い。20年を超える方の多くは愛社精神があり「ここにいれば大丈夫、潰れることはない」と多くの社員が思っている

砂時計型の年齢層をしており、ベテランの引退に対して若手が技術を引き継いでおらず、業務が回っていない

半数以上の社員が指示待ち体質。チャレンジャーが少なく、出る杭をフォロー出来る上司も少ない。新しいビジネスが生まれづらい社風

業績不振でもあまり厳しく責任を追及しない文化。職場によっては、遅刻に対して何も言われない、終わる時間が設定されていない会議が開催されるなど、緩すぎる印象も受ける

基本的に異動はなく、希望が通らないことがほとんど。うつ病などの病気、家庭の事情であれば異動が通ることがあるが、出世コースからは外される

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3.年収・給料

年収440万・新卒1年目
年収400万・新卒3年目(技術)
年収500万・新卒3年目(主任補佐)
年収500万・新卒3年目(製造)
年収550万・新卒5年目(開発)
年収700万・新卒5年目(技術)
年収650万・新卒6年目(開発)
年収420万・新卒7年目(製造)
年収500万・新卒8年目(営業)
年収450万・新卒8年目(主任)
年収600万・新卒9年目(開発)
年収700万・新卒10年目(主任)
年収800万・新卒10年目(開発)
年収700万・新卒12年目(主任)
年収600万・新卒20年目(設計)
年収600万・中途7年目(課長)
年収700万・中途8年目(主任)
年収600万・中途9年目(係長)

給与:月給制、修士了23.4万、学部卒21万
賞与:年2回、平均3-5ヶ月
昇給:年1回、定期昇給なし

★職位別給与モデル(企画職)
部長:1100-1300万
課長:900-1100万
企画1級(課長代理・係長・主任クラス):800-900万
企画2級:700-800万
企画3級:500-600万

給与は昇給試験による社員格付けにより基本給が決定され、基本的に昇級試験に合格しなければ大幅な給与アップは期待できない。

大卒、院卒は企画職と呼ばれる幹部候補のシステムに乗る。一般社員の企画職は3級から1級まであり、仕事の成果論文と選考会で昇級する。幹部社員への昇格は、まず学科試験があり、合格者が成果論文と選考会に進むことができる。昇級試験にストレートに受かれば40歳手前までは優遇がよい

若手登用を率先しており早ければ30台後半で幹部社員になり、年収は900~1000万円程度に到達

重電メーカー大手と比較すると幹部クラスの年収は200万円程度低く、1ランク下のような印象

賞与は年2回(6,12月)、評価によって差が生まれるが平均3-5ヶ月程度

昇給は年1回(6月)だが、定期昇給はなく、昇進試験にパスしないと給料は増えない

残業代は全額支給され、残業時間は月40時間程度

4.評価制度

「評価は上司次第、給与は社内試験次第」

評価は業務目標制度に基づき、期初の目標に対する達成度と行動特性で評価され、ボーナスに影響する

成果主義を前提とした評価制度を標榜としているが、基本的には年功序列となっており形骸化している。あまり差をつけず平均的な評価が多い。上司が直接部下を指導する規模の部署は少ないので、一律同じ評価と言っても過言ではない

結局のところ、評価は直属の上司でない幹部が面接により決めるため、日ごろのコミュニケーションやアピールが重要となる

昇給するためには社内の昇級試験に合格する必要がある。ある一定以上の評価に達し、かつ所属長の推薦を受けた者が、試験を受けて合格すれば昇格。最初の昇格試験はアラサーが中心で合格率5割くらい。次の昇格試験は30代が中心で合格率3~4割程度。幹部社員は40代が中心で合格率は部門と職種により異なる(概ね低い)。あくまでも人事評価の結果次第で昇格試験が受けられるかどうか決まるので、昇格時の年齢には大きなバラつきある

昇格試験は、仕事の成果に関する論文を作成し、その発表、審査官との口頭の問答する形式となる。仕事の質などは問われなくて、プレゼン上手、言葉のやり取り上手が合格します。以降の昇給試験も同様です。また試験時にお題を与えられての課題の論文を作成、発表することもあるが、これも机上の空論で、その場でうまく話をできるかどうか、を見ている試験である

試験を合格しないことには処遇はほぼ向上しないので、業務や能力向上に結びつかない試験の対策に労力を割かなければいけない時期が出てくる。論文作成に多くの時間が割かれ、仕事の優先順位を下げて論文に力をいれて昇進している人をみると制度に疑問を感じる人も多い

評価されやすい部署(設計、管理部門)とされにくい部署(製造、アフターサービス)が存在する。自身の成果を数字で表すことができない業務の場合、昇進のための試験や論文に書くネタに困るため、出世は遅れがちである

5.福利厚生

社会保険:あり、健康保険、厚生年金保険、雇用保険、労災保険
住宅手当:あり
家族手当:あり
育児手当:あり
資格手当:なし
時間外手当:全額支給
交通費:全額支給
退職金制度:なし、財形貯蓄制度

福利厚生はやや良い程度の水準といえる

拠点毎に独身寮や社宅が完備されているので、家賃を抑えることができる

6.ワークライフバランス

「フレックスタイム制」

会社としてワークライフバランスに注目し、定時退社日を設定したり残業時間を抑制したりする取り組みを行っているが、実情は部署によって大きく異なる

管理部門などの事務所組は比較的業務の調整が効きやすく、ライフイベントに伴う休暇や休職等も活用することができる一方、現場組は長期出張(2~3ヶ月)となるとプライベートも何も無く、アフターファイブに趣味を持つことや家族とゆっくりすることは難しい

定時退社日が週二回設定されてるが、制度は形骸化しており簡単な申請さえすれば、定時退社免除となる。残業時間は月45時間のキャップがあるが、慢性的な人不足と仕事過多で残業が長時間化している人も多い。コアの開発者や発電部門の設計などのように残業が多い部署は月100時間を超えている人ざらにいる

休日は完全週休二日制だが、職位があがり管理職になると休日出勤が当たり前の雰囲気であり、幹部があからさまに休日に仕事をしていることがわかる部門では、一般社員も休暇をとりづらい

最近は年間の有給取得計画を個人で裁量で決められるので、長期休暇を取得することも可能。有給取得日が少ないと上司から取得を促される部署がある一方、多忙で有給自体が取得できない部署や有給を取得しようとすると理由をひつこく聞いてきたり怪訝な顔をする上司もいるので、取得しづらいと感じる人もいる

7.退職理由

「新製品開発力が弱く、成長性に不安がある」

「チャレンジしがいのある仕事がこの先見つからないという気持ちが芽生えた」

「実力や業績を出したとしても、昇給試験に受からなければお金が貰えない」

「休日返上は当然、部下の昇給試験対策に付きっきりであたるなど、幹部になったらこんなこともやらねばならないのかと思うと、管理職になろうとはとても思わない」

「仕事のできる人とできない人の差が激しい一方、給与でそこまでは差がつかない」

「受注拡大路線は結構だが、社内リソース不足が明らかで、そろそろ組織運営に支障をきたすレベル」

「残業が多く出張業務も多いため家に帰れない、家族に会えない」

「会社の方針、上司の考え方に付き合いきれなくなった」

「個人の業務のやり方や裁量に対する縛りが年々きつくなり、自分の裁量範囲を広げたい」

「今後この企業は潰れないとは思うが、その安定のためだけに今後数十年を費やすことに意義を見出せない」

「硬すぎる会社の雰囲気に馴染めない」

8.総評

創業は1923年、古河電気工業とドイツのシーメンス社が資本・技術提携を行い設立した会社。重電8社(日立製作所、東芝、三菱電機、富士電機、明電舎、日新電機、ダイヘン、東光高岳)の一角。2015年の連結売上高は約8,000億、連結従業員数は26,000名

業歴が長いこともあり、全体的に昔ながらの古い風土が残る。手堅く堅実で保守的である一方、スピード感がなくチャレンジを苦手としている

産業用プラントや発電プラントといった重電機を主力商品としており、地熱発電分野ではシェア世界第一位である

縦割り組織となっており、隣の事業部が何をやっているのか分からない人が多く、事業部を跨いだ交流は希薄だ。上層部としては事業部を横断した横串での連携を強化し、製品開発力を強化したい意向だが、うまくいってない様子

ダイバシティーを標榜しており昔ながらの「男社会」のイメージを払拭しようとしているため、女性社員や外国人社員は徐々に増えているが、まだまだ社内的には低く見られがちな印象が残っている

業績不振でも責任を問われにくい文化があり、責任の所在が曖昧になりがり

給料は月給制で、昇級試験に合格して昇進して給料をあげていくイメージ。重電メーカー大手と比較すると幹部クラスの年収は200万円程度低く、1ランク下のような印象

賞与は年2回(6,12月)、評価によって差が生まれるが平均3-5ヶ月程度支給される

昇給は年1回(6月)、定期昇給はなく昇級試験に合格して職位をあげないと昇給しない仕組みとなっている

残業代は全額支給されるが、部署によってはサービス残業をしているところもある

評価制度は業務目標制度に基づき、期初に目標を設定し期末に達成度と行動特性で評価され、ボーナスに影響する。成果主義を標榜しているが、実態は年功序列で特質すべき実績を残してない限り平均的な評価に落ち着く

評価を得るのは普段から上司とコミュニケーションをとってる人や上司に気に入られてる人で、実力が必ずしも評価に結びつく訳ではない

昇進はある一定以上の評価に達し、かつ所属長の推薦を受けた者が、試験を受けて合格すれば昇格する。試験内容は仕事の成果に関する論文提出と面接となるが、ほぼ面接内容で合否が決まるため、面接官との受け答えや瞬時の立ち回りがうまく、コミュニケーションに長けた人が合格しやすい傾向が高い

昇進試験に合格するためには、論文作成や面接対策といった日常業務とは関係ないところに時間を割かなければならないので、同制度自体に疑問を感じる社員も少なくない

福利厚生は一般企業と比較してややよい水準といえる。住宅手当や家族手当が支給され、寮や社宅が完備されてるので、月々の家賃を節約することができる

ワークライフバランスは会社として、定時退社日を設定したり残業時間を抑制したりしているようだが、実行力がやや弱い印象を受ける

事務所組は定時で退社できたり残業時間が少ない部署もあり比較的ワークライフバランスが調整しやすいが、現場組は2-3ヶ月の長期出張や夜遅くまで残業してる人も多くワークライフバランスを調整しにくいと感じる人が多い

長時間労働を抑制するため、残業時間に月45時間のキャップを設けてるが、簡単な申請で月45時間以上働けてしまうため、制度自体が形骸化している

完全週休二日制を導入しており、役職無しの一般社員であればしっかり休暇をとることができるが、管理職になれば会議資料の準備などで休日出勤する人もいたり、上司が休日出勤しているので部下も休日出勤しなければならない雰囲気の部署もあったりする

有給は比較的取得しやすく、年間の有給取得計画を個人で作成できるので計画的に有給を消化できる仕組みはあるが、業務過多でそもそも休みが取りにくい部署や有給取得を取得しようとすると怪訝な顔をする上司がいたり、取りにくいと感じる社員もいる

会社としてそれなりに堅実な経営をしているので、直近で経営が傾くことは考えにくいが、新しいことにチャレンジすることを苦手としており、保守的な志向が根強く残る

若手でも自由に発言できる風土はあるが、バリバリ働いて実力と実績を残して短期間で出世したいと考えてる人には遭わない社風だろう。野心がある方や情熱的な人にはあまり馴染めないかもしれない

どちらかというと給料や出世より安定した雇用や職場環境といった点を重視される方にピッタリの会社だろう。また、大きな製品を作りたいという人や大きな仕事がしたいという人には非常にやりがいのある職場なので、自分の求める働き方と照らし合わせて、合致するのであれば積極的にチャレンジしてみてほしい

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さいごに

富士電機株式会社の口コミや評判を分析してみましたが、会社の採用ページだけでは知り得ない、リアルな情報に触れることができたと思います。

皆様の就職活動や転職活動のお役に立てると幸いです。

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